
ドミナント戦略とは?IT初心者でもわかるゲーム理論の基本概念

DXママ
ねえ、「ドミナント戦略」って聞いたことある?ビジネスやITの意思決定でよく出てくる言葉なんだけど。

あいちゃん
ドミナント戦略?なんか難しそう...。相手を支配するみたいな戦略?

DXママ
そんな感じの意味もあるけど、ゲーム理論では「どんな状況でも他の選択肢より常に良い結果が得られる戦略」のことだよ。簡単な例で考えてみよう!あなたとライバル企業がそれぞれ新しいアプリの価格を決めるとして、高い価格か安い価格のどちらかを選ぶ状況を想像してみて。

あいちゃん
うーん、価格設定か。相手が高い価格にしたら、私も高い価格の方が儲かりそう。でも相手が安い価格にしたら...私はどうすれば得かな?

DXママ
そこがポイント!もし相手が何を選んでも、あなたにとって「常に安い価格を選ぶ方が得」という状況があるなら、安い価格を選ぶのがドミナント戦略になるの。例えば、相手が高い価格なら安い価格で顧客を奪えるし、相手が安い価格なら同じく安くしないと全く売れないかもしれないから。

あいちゃん
なるほど!つまり相手が何を選んでも「安い価格」を選ぶのが最適ってことだね。でも両社とも同じように考えると、結局みんな安い価格にして利益が少なくなっちゃうんじゃ...?

DXママ
鋭いね!それが「囚人のジレンマ」と呼ばれる状況。みんながドミナント戦略を取ると、かえって全員が損をする結果になることもあるんだよ。でも個人としては、相手が何をしようと最適な選択をしたいから、ドミナント戦略は重要な考え方なんだ。ITやDXの世界でも、技術選択や投資判断でこういう考え方が使われるよ。

あいちゃん
そっか、ITの世界でも使えるんだ!例えばどんな場面で使うの?
ドミナント戦略のまとめ
ドミナント戦略とは、ゲーム理論における重要な概念で、以下の特徴があります:
- 基本的な定義: どのような状況(相手がどのような選択をしても)でも、他の選択肢より常に良い結果が得られる戦略
- 特徴: 相手の行動に関わらず自分にとって最適な選択であるため、意思決定が明確になる
- 実例: 価格競争、技術標準の採用、セキュリティ投資などのビジネス場面で見られる
- ITとDXでの活用:
- クラウド vs オンプレミスの選択
- 新技術への投資判断
- 顧客データ活用戦略
- セキュリティ対策の優先順位付け
- 注意点: 全員がドミナント戦略を選ぶと、かえって全体として非効率な結果(ナッシュ均衡)になることもある
- 活用方法: 競合分析や意思決定フレームワークとして使用することで、合理的な選択を導き出せる
ドミナント戦略の考え方は、ビジネスDX検定でも出題される可能性がある重要な概念です。IT化やDX推進において、限られたリソースをどう配分するか、どのような技術やアプローチを選択するかという意思決定場面で役立ちます。